公開:2011年 上映時間:90分
社会学の授業で視聴しました。なんとも重い映画です…。
というか映画なのかこれ。90分苦痛でしたよ。
ストーリーは簡単で、橋本家というどこにもでありそうな家庭が壊れて行く様子を描いたものです。
映画としてはちっとも面白くないけど、問題提起動画としてはすごくよく出来ていると思います。
あらすじ
ミチコは東京郊外の新興住宅地にある一戸建てで、会社員の夫・健一と息子の宏明と暮らしている。
彼女は主婦として日々料理を作り、洗濯をし、部屋の隅々まで掃除して家を清潔に保っていた。
だが、仕事で忙しい夫や、アルバイトに精を出す息子と一緒に食卓を囲むことはなく、いつも彼女だけが取り残される。
妻ミチコはそれでも不満を口に出さない。口に出せないのかもしれない。
不満は過食という症状として表に出てくる。
家族はその症状に気づいてもよさそうなのに、誰も気づかない。
ミチコは友人ママの宣伝からウォーターサーバーを購入する。
でも息子に「こんなの使わないだろ。人の目ばかり気にして」と怒られる。
妻ミチコは異様に他人を気にして生活している。
その内ウォーターサーバーの水は腐れ、育てていたトマトも枯れて行く…。
それでもミチコは黙って誰も食べない食事を作る。
ラスト
妻ミチコ、ついにブチギレる!!
溜まったフラストレーションがあふれ出てしまい、鍋はひっくり返すはお皿は割るはもう大変!
しまいには家を飛び出してします。
帰宅した夫は妻が居ないことを知り車を走らせ探しに行く。息子も探す。
今さら関心持っても遅いよ!
最終的に妻ミチコは喫茶店で発見される。
しかしその後、橋本家がどうなったかは分からない…。
感想
映画じゃない!少なくともエンタメ映画じゃない!面白くない!
現代社会の闇や、家族という集団にはこびる孤独を描きたかったんでしょうけど、映画にしなきゃいけなかったの?
ドラマ性もないし、画面はブレブレで酔いそうだし、ほんと90分見ているのが苦痛でした。はあ。
結局橋本家がどうなったのか、分からない点がモヤモヤしますが、たぶん同じことを繰り返すんじゃないかなーと私は思います。
妻ミチコの孤独に目をそらし、向き合う事をしなかった家族。
そう簡単に変わるでしょうか。
同じ屋根の下に住んでいるのに、言葉を交わさない、思いやらない。
こんな家族にだけはなりたくないですね。
本作「家族X」をほめる点があるとすれば、主役の南果歩さんでしょうか。
彼女のいかにも疲れ切った幸薄そうな主婦役は見事でしたね。
ほんとーに、どこかに居そうな主婦です。
こんな風にストレスをため込んだ主婦が突然切れてしまって、でも夫は妻がヒステリーを起こした、なんて呑気に他人ごとのように思う家庭は少なくないと思ういます。
キレるにもそれなりの理由があるんですね。
家族ならキレるまえに、気づいてケアしてあげたいものです…。
まとめ
誰かと繋がるってすごく大事!家族で思いやれないなら、誰が思いやるの?そう思わせる映画(動画)でした